プレゼントにおすすめ!大人に人気の絵本トップ10!

絵本は子供が読むものと思っている人はいまだに少なくないだろう。しかし、“大人におすすめ”という声が多くなっているのも事実。その通り、絵本はとても面白いものが多い。また最近は"大人に人気の絵本をプレゼント"なんてのもある。

扱われるテーマとして“生きる上で大切なこと”である作品が数多くあるが、絵と短い文で構成された絵本はぎゅっと凝縮された何かが詰まっているのである。

中でも長く人気を誇り名作と語り継がれるほどの作品は人生を変えることもある。

小さい頃に絵本をたくさん読んだ人、読まなかった人と大きく分かれるところだろう。

我が家には買ったものからもらいものまで、かなりの絵本があった。母はいつも寝る前に一冊読み聞かせてくれた。ある日、母はとある絵本を読んでくれている最中に感動してポタポタ涙を流していたことがある。「ほんとだなぁと思って」と母は言っていたが、子供の私にはよく分からなかった。が、今ならば分かる。絵本が心に響いたのだろう。

ほっこりと温かい気持ちなるものから、深い感動を感じるものまで、世界中で生まれた絵本は山のようにある。今回はそこから“人気の絵本”と“大人におすすめの絵本”に限定してランキング形式で紹介していく。これから絵本を読もうと思っている大人、絵本をプレゼントしようと考えている人は是非参考にして欲しい。

 

10位:スイミー

スイミーはとても小さいお魚。広くて大きな海で仲間とともに暮らしていたが、ある日マグロに仲間が食べられてしまう。自分が小さいからと諦めずにマグロに立ち向かおうとするが―。

100年以上前にオランダで生まれた本作は、有名グラフィックデザイナーのレオ・レオニの作品で、翻訳は谷川俊太郎さん。絵本の作品『フレデリック』や、イラスト自体も有名で現在も人気がある。

国語の教科書にも採用されている本作は、ストーリーとともに柔らかい色使いのイラストが頭に残っている人も多いのではないだろうか。本を開くと懐かしさがこみ上げてくる。

教科書に載っていたものはイラストが一部のみになり、ストーリーは同じであるが文章が違っている。オリジナルの絵本の方がはるかにイラストから得る視覚の情報が多く、谷川俊太郎さんがこだわって選んだ日本語が使われていて素晴らしい本になっている。なんとなくは覚えているという人にも一度絵本を手に取ってもらいたい。こんな絵本だったのかと感動があるはず。

9位:てつぞうはね

作者は情熱大陸で取り上げられたことでさらなる注目を集めているミロコマチコさん。

ミロコマチコさんの絵はダイナミックで、いびつなようにも見える。大阪在住時に、近所の店舗の壁にミロコマチコさんが絵を描いた。情熱大陸で放送されていたあの絵である。この方は子供の心のまま大人になったのではないかと思うような、不思議な迫力のある絵だった。

本作はまず表紙の鮮やかな黄色と、愛くるしい顔というわけでもない特徴的な猫てつぞうが目に強烈な印象を与える。そして読み終える頃にはてつぞうが愛おしくてたまらなくなっている。なにげないてつぞうとの出来事を思い出して綴った本作は、完成したときに出版社の担当者を泣かせ、なにより作者自身がてつぞうを思い出して泣きながら書かれた作品である。ぐっとこないわけがない。猫や犬など動物と共に暮らした経験のある人はタオル必須である。

ストーリーはもちろんだが、ミロコマチコさんの絵によって得られる目に心地よい刺激、という感覚を味わって頂きたい。大人にも子供にもおすすめしたい絵本である。

 

8位:だいじょうぶだいじょうぶ

ぼくとおじいちゃんは、いつも一緒に散歩していました。大きくなるにつれて、こわいことにも出会うようになるが、おじいちゃんの「だいじょうぶだいじょうぶ」というおまじないのような言葉で、ぼくらの楽しいことで溢れているよと知っていく。ぼくは大きくなり、今度はぼくがおじいちゃんに「だいじょうぶだいじょうぶ」と言うんだ―。

1995年にいとうひろしさんによって作られた作品。

母も父も仕事で、という家庭も当たり前となり、おじいちゃん子おばあちゃん子と言う人は多いのではないだろうか。母や父とは違う大きな安心感を与えてくれる存在だという人も少なくないだろう。

筆者も共働きの家庭で育ち、すぐ裏に祖父母が住んでいたので筋金入りのおばあちゃん子である。祖母の家に行くと、他のどの場所にいるよりも肩の力を抜くことができる。子供の頃とはどんどん視点が変わっていき、いつの間にこんなに年をとったのだろうかと祖母の背中を見て寂しくもなる。

本作を読むと、絵本の中の”ぼく”のように、自分の祖父母に何かしてあげられることはないかな、会いたいなと感じるのではないだろうか。

7位:ずっとずーっとだいすきだよ

http://the-rankers.com/

主人公の“ぼく”と犬のエルフィーのお話。共に暮らして“ぼく”はどんどん大きくなる。一方で動きが鈍り、そしてある朝、エルフィーは死んでいた―。世界でロングセラーになっている絵本である。

犬でなくても、動物と共に暮らしている人はこの絵本は特に強く響き、そうでない人にも、この絵本の訴えることには考えさせられるだろう。

「言葉で言わなくても分かるだろう」というのは日本においての悪習のひとつとも言える。「察する」「空気を読む」などはたいていの人はなんとなく癖のようになっていて、自然と感じ取ってはいるだろう。しかし、本当のところはひとりひとり本人にしか分からないものである。大切なことを伝えるのは“あした”でも“また今度”でもなく今の方がいい。未来はどうなるか分からないのだから。

ちなみに、筆者の犬は「すき~」と言えば腰をくねらせて喜び、ベロベロと顔を舐めてくれる。犬は単語を覚えるが、きっと「すき」という単語の意味が分かるのではなく、心がそのまま伝わっているのだろうと思う。心を乗せた言葉は言霊になって相手に届く。犬は犬の時間で命を終える。“そのとき”が来るまで彼らにどれだけのことができるだろうか。

6位:おおきな木

http://the-rankers.com/

少年とリンゴの木はともだち。小さな少年はリンゴの木にのぼって遊び、リンゴの木はそんな少年をとても愛していた。やがて少年は大人になり、老人になっていく。木のぼりする年頃ではなくなり、会うことも少なくなった。たまに会えるとリンゴの木はとても幸せ。少年が年をとって老人になるまで、やさしく見守り続け、与え続けるリンゴの木と少年のお話。

作者はシェル・シルヴァスタイン。1964年にアメリカで発売されてから現在まで世界中で愛されている作品である。2010年には村上春樹さんの手掛けた翻訳のバージョンが出たことでも話題になった。

村上春樹さんの翻訳になったことで、文がまたぐんと印象的になった。あとがきには「あなたはリンゴの木かもしれないし、少年かもしれない」と書かれているのであるが、どちらに共感し、どんな捉え方をするのかは読み手次第。与えるばかり、もらうばかり、という立場やそれぞれの気持ちに関してもそうで、どちらも間違いでもなく正解でもないのだろう。子を持つ親はリンゴの木を自分自身と重ねたりしてしまうのではないだろうか。

ひとつだけ分かるのは、与え続けたリンゴの木がとてもしあわせだったことだけである。