ハワイの言葉
ハワイ語ときいて、ハワイで喋られている言葉だと思う人はきっと多いことだろう。しかし、ハワイ語は消滅が危惧されている言語の一つである。ハワイで使われている言葉のほとんどが英語であり、今や日常会話で現地の言葉が使われる機会はほとんどない。
ハワイ語には、ハワイの気候や風土に即した素敵な言葉がたくさんある。ハワイ語が完全に消滅することを防ぐために、現地では幼少時からハワイ語を一貫して学べる学校ができるなど、言葉を復興させるための運動が行われている。
ハワイの言葉にはおおらかな響きがあり、母音は「a、 e、 i、 o、 u 」の5種類。日本語の「あいうえお」とも似ており、日本人の耳にとって馴染みやすい響きの言葉が多いように感じられる。
そのせいか、ハワイ語は子どもの名前に使用されることもある。タレントの木下優樹菜と藤本敏史の次女は、ハワイ語の「贈り物」にちなんで「茉叶菜(まかな)」と名付けられ、タレントのはしのえみと俳優の綱島郷太郎の間に生まれた第一子は「おはな」と名付けられたことが記憶に新しい。
オハナはハワイ語では家族や家族の絆を意味する言葉である。どちらのハワイ語も、日本語の中にも大きな違和感なくとけこみそうな素敵な言葉だ。
きっと、まだまだ一般に深く浸透していない素敵な言葉がたくさんあるはずだ。そこで、素敵な響きや意味のあるハワイ語をランキングした。ぜひ、美しいハワイ語の意味を知り、ハワイの自然や人々に思いをはせていただきたい。
5位:Mahalo(マハロ)

ハワイ語の挨拶の言葉、アロハを知っている人は多いことだろう。せっかくなら「ありがとう」と、いう感謝を意味するマハロも一緒に覚えておきたい。Mahalo nui(マハロ ヌイ)が正式な使い方であり、英語のThank you very muchを意味する言葉となる。
マハロは、実はありがとうという意味を伝えるためだけの言葉ではない。古代のハワイの人々は、太陽や植物といった自然にも魂が宿ると信じてきた。海からの恵みや温暖な気候などの自然の恩恵に対し、感謝することから信仰が始まったといわれている。人間は自然から切り離されたものではなく、自然の一部として存在していると考えられてきた。感謝の気持ちは、人間を含む自然への畏怖や敬意につながっているのだ。
マハロは他者への感謝を伝える以外にも、別れの際に「また会いましょう」と、いう意味を込めて使われることがある。マハロで伝えようとしている感謝は、実は深く大きな意味を持った言葉である。ハワイの信仰に照らし合わせるなら、草木が枯れた後に種子を残し、種子から発芽をして再び生き返るように人間もまた存在しているという深い意味が込められていると考えることができる。
4位:Leilani(レイラニ)

レイラニは直訳すると、美しい花輪という意味を持つ言葉。美しい花を意味するほか、かわいらしい子供という意味でも使われる。
レイラニは「天から授かった大切な子」「天使のような愛らしい女の子」といった意味あいで使われることが多い。
また、レイはフラや儀式に使われる装飾品であり、ハワイらしいものの象徴としてレイを思い浮かべる人も多いのではないだろうか?ラニは、天国や楽園、空などを意味する言葉だ。ハワイの有名なホテルにハレクラニがあるが、ハレは家を意味するハワイ語であり、ハレクラニには「天国にある家のような場所」と、いう意味が込められている。