3位:林 昌勇

林昌勇(イム・チャンヨン)。彼の名前を知らなくても、ヤクルトスワローズファンでなくとも、野球にさほど興味のない人でも、彼が「打たれる」場面を何度も繰り返し見ているはずだ。
第2回WBCの決勝、韓国のクローザーを任された彼から、イチロー選手が決勝の2点タイムリーヒットを放った、あの場面。
このシーンは何度も何度も繰り返し再生され、そして今後も恐らく何度も再生されるだろう。
だが、ヤクルトファンスワローズファンは知っている。林昌勇が不世出のクローザーだった事を。
韓国時代に既にひじを故障し、2006年にトミー・ジョン手術を経験。
そんな彼を2007年に獲得した時、ヤクルトファンから多くの疑問の声が挙がった。
だが、そんな声はすぐに消えることになる。五十嵐→松岡→押本→林昌勇という「勝利の方程式」の最後の役割を担い、入団一年目で33セーブを挙げる。
母国の韓国では「蛇直球」と呼ばれた彼のストレートは160キロを記録。サイドスローでこの球速は正に規格外と言える。
半面、彼の野球生活は常にひじの不安との戦いでもあった。怪我や蓄積疲労の為、戦線を何度も離脱しながら、5年間で128セーブを積み上げた林昌勇。
彼はスワローズ最強の外国人ストッパーである。