5病棟勤務の看護士

日本の医者不足は深刻だ。その理由に、あまりに忙しい業務を強いられるのが過酷労働が挙げられる。特に緊急病棟への勤務は誰もが嫌がるほど激務。毎晩毎晩、命の危険にさらされた患者が運び込まれ、死と隣り合わせの現場に立ち会う。ミスすれば医療ミスだと取り沙汰され、対処が遅れれば「たらい回しにされた」と揶揄される。
それ以外にも膨大な患者のカルテの整理、勉強会への参加など、看護師にかかる負担は医師同等であるのは間違いない。本来なら命を救う立場の看護師が、自ら命を絶ってしまうことは決して珍しくないのだ。
4若手官僚

公務員が安定しているとうのは、昔の話。国を背負っているという責任感と膨大な仕事量で、体を壊す官僚は多い。ある元官僚の話によると、「残業は月130時間」「1年通して穏やかな時期は皆無」「寝る場所はいつも机の上」と話している。
端から見ると、税金で優雅に仕事をしているように見えるが、エリート大学出身の若手官僚は、そんな世間とのギャップに苦しんでいる。
3チェーン飲食店店長

もはやワタミは世界に誇るブラック企業かもしれない。2008年には当時26才の女性が過労自殺し裁判になった。彼女は「朝5時までの勤務が1週間連続」「最長で連続7日間の深夜勤務を含む長時間労働」「1か月の残業が約140時間」という過酷な労働条件のもと、奴隷のように働かされていた。
この話はなにもワタミに限ったものではない、あなたが仕事終わりにストレスを発散させているその居酒屋では、今にも自殺してしまいそうなほどの過酷労働を強いられているスタッフが働いているかもしれない。
2IT企業の下請けSE

昔からSE(システムエンジニア)は鬱になりやすいと言われる。一日中パソコンの前でもくもくと作業をし、期日までにシステムを完成させる。システム構築という作業は、その作業範囲が見えづらく、よってサービス残業は当たり前、徹夜や休日返上でも納期は絶対なため、必然的に労働時間は長くなる。
また、下請けともなると仕事は断れない、納期が短縮することも日常茶飯事、給料は安いと、肉体的・精神的にも追い込まれ、「鬱になるか仕事を辞めるか」の二つに一つになってしまう。
1大手広告代理店の営業

新卒からは特に人気のある広告業界。一見華やかな業界に見えるが、その内面は闇に満ちている。毎月売上のノルマに追われ、残業は当たり前。大手になればなるほど扱う仕事のスケールは大きく、プレッシャーは計り知れない。
大手広告代理店の電通では、1991年に当時24歳の男性が過労自殺した。彼の月平均残業時間はカウントできるだけでも147時間にのぼりなど、そのあまりにもショッキングな内容により、広告業界の闇が明らかになった。