おすすめの感動小説
小説が売れない時代といわれて何年が経つだろう。ネットで気軽に動画が見ることができ、スマフォのアプリで暇つぶしができる。そんな時代の流れの中で、娯楽としての小説は随分と肩身の狭い思いをしているなんて言う人もいる。
しかし、その時代の流れの中で数々の名作小説が生まれてきたこともまた事実。電子書籍の登場もあって、今後再び小説を読む人が増えることも充分にある。それに読書は他の手軽な趣味に比べて時間をとる分、人生を変えるような深い感動と経験を読者に与えてくれる。
そこで今回は「おすすめの感動小説トップ5」を紹介しよう。以下で紹介するものはどれも感動間違いなしの名作なので、小説を読まない人にも、今までたくさんの小説を読んできた人にだってオススメできるものばかりだ。
台風が多くなる季節も近い。雨で外出できないからといってインターネットに噛り付いていないでたまには小説を手に取ってみたらどうだろうか。きっと大きな感動を手に入れることができるはずだ。
【みんなに読まれてます】
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10位:明日の記憶 萩原浩
映画化もされた萩原浩原作の小説。50歳で若年性アルツハイマー病を患ってしまった男、彼が語り手となってストーリーが展開していく。
働き盛りの男が突然、人生の記憶を忘れ始める。妻も家族も初めは戸惑い、現実を受け止めきれないで悩み苦しむ。
作者は、執筆前に入念な取材を重ねたそうだ。アルツハイマー病の怖さと、夫婦愛が繊細なタッチで描かれている。
大切な人のために人は何を残せるのか?をしみじみと感じさせてくれる小説だ。映画は渡辺謙と樋口可南子の共演で話題作となった。
9位:出口のない海 横山秀夫
第二次世界大戦で回天(人間魚雷)に搭乗し、散っていった青年の戦争青春小説。
ミステリー作家、横山秀夫の作品で、映画化された感動作。
映画は市川海老蔵が主役、伊勢谷友介、上野樹里らが共演した。
高校野球で優勝した投手の並木は、大学でも野球に打ち込むが、招集され特攻隊員となる。
野球部の仲間、家族、隊の仲間と別れ、最後は一人で回天に乗り込む。なぜ、一人で死んでいかなければならないのか?
あらためて戦争のない世界の素晴らしさ感じるとともに。戦争でなくなった人々への思いを強くする小説である。
8位:植物図鑑 有川浩
『阪急電車』、『図書館戦争』などの作品で知られる有川浩の恋愛小説。
岩田剛典、高畑充希の共演で映画化された。
OLのさやかは、行き倒れていた青年、樹(いつき)から「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか」と懇願され二人の奇妙な共同生活が始まる。
植物に詳しい樹と暮らすうちに、さやかも野草採集が趣味なって二人は恋愛関係になるが、樹が突然姿を消してしまう。
だが、一年過ぎた頃に、樹はさつきの元に戻って来る。というハッピーエンドであるが、『植物図鑑』と題名にあるように、二人が植物を通じて心を通わせるようすが丁寧に描かれている。
胸キュンのドラマ展開がおすすめの恋愛小説である。
7位:聖の青春 大崎善生
第13回新潮学芸賞受賞を受賞した大崎善生の小説。
重い腎臓病を抱えなが天才棋士として名人を目指し、若くして亡くなった村山聖の生涯を描いたノンフィクション。
将棋を愛し、名人へあと一歩のところで逝ってしまった聖。師弟愛、ライバルたちとの友情、彼を支え続けた家族の愛情が彼の純粋な生き方とともに、描かれている。
名人という夢に向かって、挑み続けた若い棋士の生き様に、素直に感動した。
松山ケンイチ主演で映画化されている。
6位:君の名は 新海誠
大ヒットした長編アニメーション『君の名は。』の、新海誠監督が自ら執筆した原作小説。
田舎町に住む女子高生、三葉と東京で暮らす男子高校生の瀧は、夢の中でお互いが入れ変わる不思議な体験をする。
やがて二人は、運命に導かれるように出会い、三葉が住む田舎町に隕石が落下するという災害から人々を救いますが、そこには異次元の世界が関わっていた。
新海誠監督は、この小説を東北の震災へのオマージュとして書いたそうだ。
映画を見た人も、まだ観ていない人にも是非おすすめの小説である。
新海ワールドをご堪能あれ!
5位:星の王子様 サン=テグジュペリ

1943年にアメリカで出版されてから、今もなお世界的な人気を誇っている本作が5位にランクイン。
故郷の星に大切なバラを置いてきた王子様と、飛行機の故障で砂漠に一人取り残されたパイロットの出会いと別れを書いた小説である。
児童文学として扱われることが多いが、子供の時に読むよりも大人になった時の方が感動できるという声が多い。その人気の秘密はやはり王子様がパイロットに話す様々な名言だろう。「本当に大切なものは目に見えないんだよ」などといった台詞には哲学的なものを感じる。自分のこれまでの生き方を見直すきっかけにもなりうる作品だ。
悲しくも温かい希望があるラストシーンでは、きっとあなたも涙を流すことだろう。